2016/09/07

2016/8/23-29 CCC trip Day.4 - The Day ① ( Courmayeur 〜 Arnuva )-




レース当日の朝は、5時起床 6時出発。
6:30のCourmayeur行きのバスに乗る。このバスは事前に予約し、チケットを持ってくるよう指示されていたが、 結局チケットを見せる機会はなく、バスに次々と押し込まれ、順次発車していき、自分が乗ったバスは6:20くらいに出発。
CourmayeurまではMont Blancをまっすぐに貫く全長11.8kmのTunnel du Mont-Blancを進む。このトンネルは本当にまっすぐすぎて眠くなる。

トンネルを抜けると、小さな町が見えてきた。イタリアまであっという間だ。
Courmayeurはゴツゴツとした岩山で囲まれていて、Chamonixとは少し雰囲気が違う印象だが、ゴンドラが繋がっていたりして、やはりここもスキーリゾート地ならではの風情がある。

バスを降りたが、スタートは9時なので、しばらくバス降車場近くのスポーツセンターに腰を下ろしてまったりと過ごすことにした。ここには多くのCCCランナーが待機していた。
「ベンチがあるじゃん」と思って行ってみたものの、スケートリンクに氷が張られていて寒すぎるので撤退(笑)
8時頃に移動を開始し、15分くらい歩いただろうか。無事スタート地点に到着した。


CCCはウェーブスタート制となっており、先頭の3000番台が9時スタートで10分おきに順次スタートしていく。
このゼッケン番号はランキング順(ITRAポイント?)となっているため、速い人から順にスタートすることにより渋滞・混乱を防ぐ設計となっているようだ。
ハセツネもこういった運用を見習って欲しいものだ。

整列ブロックの入口がわからなかったので、近くのスタッフに聞いてみたところ、「ぐるっと回って反対側から入れるよ」と教えてもらった。これに対し、すかさず兄が"何キロ歩くの?"とジョークをかましたところ爆笑していた。なるほど、これがインターナショナルジョーク・・・笑

スタートに整列し、遂にあのテーマ曲"Conquest of Paradaise"が流れ、会場は歓声で包まれ、自分の体温もちょっとずつ上がってきているのを感じた。
いよいよCCCが始まる。(自分のスタートは10分後ですけど)


■Courmayeur → Tete de la Tronche (10.3k)

1435mD+ , 74mD-

Time 2:35'30 / Rank 954


スタートは10分後だと思っていたのだが、なかなかスタートする気配がなく、結局スタートしたのは9時17分だった(笑)

スタートしてしばらくはCourmayeurの街を縫うように通り抜け、徐々に林道の登り坂を進む。
傾斜がきつくなってくるが、心拍計とにらめっこし、150BPMを超えたら歩きに切り替えた。とにかく先は長いし、100km 6000mD+のレースは未知なので慎重にトレイルヘッドに取り付いた。

Tete de la TroncheはCCCで唯一通過するコースとなっており(※UTMBではCourmayeurからRefuge Bertoneへ直登するため通過しない)、標高は2571m。実はコース上で最も標高の高いポイントが一番最初にやってきて、その登りも相当エグい。ヒィヒィ言いながら登る。初っ端からこの先の道中が心配だ。

おそらく頑張れば一息で登れないこともなかったと思うが、ここは無理せず風が通る場所で一休み。休むといっても日陰は無く、予想通り本日も雲一つない快晴、そして猛暑。しかし絶景である。

ようやくピークか?というところに、人が立っており、すかさずゼッケンのバーコードをピッと読み取られた。どうやらこの情報がLivetrailに連携される仕組みのようだ。

ピークで少し休憩していたら、隣にランナーがやってきておもむろに立ちションを始めた。顔が合ったのでニコッと微笑んだら、テンション高めに話し掛けられた。
きっと「この絶景の中で立ちションするの最高だよな!」とか言っていたに違いない(または"何ジロジロ見てんだよ!"だったかもしれない・・・)


■Tete de la Tronche → Refuge Bertone (14.7k)

25mD+, 604mD-

Time 3:19'35 (0:44) / Rank 994

Tete de la Troncheからはかなり気持ちの良いダウンヒルになっていたが、臆病なほどビビっていた自分はテレテレ下り、抜かれる一方。独自にスクープした情報によると、「海外勢は登りに滅法強く、下りが下手」とのことだったが、自分の周りで一番下りがヘタクソなのは間違いなく自分だったと思う。思い起こせば、人を抜いた記憶がない(笑)

そんなのんびりダウンヒルタイムも終了し、初めての食べ物エイドであるRefuge Bertoneに到着した。我慢できず早速コーラを2杯いただく。
そして何を血迷ったか、"スポーツドリンク"と書いてある飲料を飲んでみようとコップを差し出してみると、なにやら白く濁った液体を注がれた。第一印象からして最悪だったが、怖いものみたさに試しに口を付けてみたが、案の定超不味くて、思わず吐いた(笑)こんなんとても飲めん!
お口直しに水を貰ったのだが、これも怪しい口当たりでまたしても吐き出してKO寸前。
この猛暑の中でこの先どうなるんだろう・・・と不安になったエイドであった。


■ Refuge Bertone → Refuge Bonatti (22.1k)

286mD+, 263mD-

Time 4:45'23 (1:26) / Rank 1149

Bertoneのエイドを出てすぐのところに木陰を見つけたので、腰を下ろして休憩することにした。ジェルや塩熱サプリを補給しながら、身体をクールダウン。

BertoneからBonattiまではCCCのハイライトと呼べるであろうゴツゴツとしたアルプス山脈と並走しながらの絶景トレイルを進む。

事前リサーチ不足のために走っている時には全くわからなかったが、ヨーロッパ三大北壁として名高いGrandes Jorassesの背中(南側)も知らず知らずの内に眺めていたようだ。
コースプロフィール上では平坦で走れる(=稼げる)区間ではあるが、時刻は12時を過ぎて最も陽射しが強い時間帯に突入していたため、個人的には一番辛い区間でもあった。

Bonattiのエイドに到着し、まずは水を貰おうと注いでもらったが、なんかシュワシュワしている。。。「違う!これじゃない!ウォーター!ウォーター!」とアピールすると『あっちにあるわよ』と給水ポンプみたいなやつを指差された。

・・・あの水は大丈夫だろうか?

Bertoneでの一件もあり、少々の不安はあったものの、ここしか水が無いのなら仕方ない。試しに飲んでみると普通に飲める軟水だったので助かった。
ボトルの水を冷たい水に総入れ替えしてBonattiを後にする。


■Refuge Bonatti → Arnuva (27.3k) 105mD+, 349mD-

Time 5:45'38 (1:00) / Rank 1150  ※Arnuvaで15分休憩

bonattiからArnuvaまでは引き続きの絶景トレイルだが、気温がさらに上昇している気配を感じた。
ところどころ渡渉(というには小さい川だけど)ポイントがあるので、川の冷たい水でクールダウンを心掛けた。特にアームカバーを水で浸すと、気化熱で腕がひんやりして凄く快適だった。日焼け軽減にもなるし、今回はアームカバーを装着して大正解だったと思う。
途中、ボトルを持った兄さんが川の水を汲んで待機していてくれて、ランナーに頭から水を掛けてくれるGood Jobなサービスもあり。この区間は本当に暑さとの闘いだった。

段々と標高を下げていくとArnuvaのエイドが見えてきた。

初めての中型エイドは随分とランナーで賑わっており、チーズやサラミなどの食べものは豊富にあったが、腹痛になるリスクを恐れて近づかなかった(笑)
とりあえずしょっぱいと噂のスープはそのまま飲んでも全然いけた。知らず知らずの内に体内の塩分が失われていたということかな?
まぁこれも特に美味しいというわけではないが、今後の確実な補給源となるだろう。


それにしてもまだ27km地点。
スープに浸したパンを頬張りながら、ほんとゴール出来んのかな・・・?という不安が頭をチラついていた。


The Day ②へ続く